since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(18)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D『つられる』(1/2)
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『つられる』(1/2)
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
※物語はブクログのパブーにて電子書籍として配信しています。Kindle・Koboからも配信中!
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【画】
■タイトル(Title):『つられる~SCENE1』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン、鉛筆、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5サイズ相当の画用紙を使用。縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
※『短い物語P&D』を表す絵画は、主にリアル展示による公開です。
since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(17)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D『誰も知らないまま』(2/2)
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『誰も知らないまま』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
※物語はブクログのパブーにて電子書籍として配信しています。Kindle・Koboからも配信中!
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【画】
■タイトル(Title):『誰も知らないまま~SCENE2』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン、鉛筆、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5サイズ相当の画用紙を使用。縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
※『短い物語P&D』を表す絵画は、主にリアル展示による公開です。
since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(16)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D短い物語P&D『誰も知らないまま』(1/2)
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『誰も知らないまま』(1/2)
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
※物語はブクログのパブーにて電子書籍として配信しています。Kindle・Koboからも配信中!
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【画】
■タイトル(Title):『誰も知らないまま~SCENE1』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン、鉛筆、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5サイズ相当の画用紙を使用。縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
※『短い物語P&D』を表す絵画は、主にリアル展示による公開です。
since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(15)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D『世界の果て~街へ』
男は深夜に目が覚めた。
今夜は夜勤がない。
無駄に寝過ぎたのか、少し機嫌が悪かった。
時計の頭を叩いて時間を確かめる。
もうすぐ明日か。
それは、時計のディスプレイが点灯している間の感想。
起床した時間は、ほとんどのTVがニュース番組だった。
男はプロ野球の結果を求め、リモコンのボタンを親指で探った。
左腕を伸ばし、画面を目がけて軽く打つ。
時代遅れのぶ厚い塊は、まだ灯りを消したままの部屋を静かに照らした。
背もたれは寝かせたまま、男は上半身を起こした。
画面はCM中。
そこには、日々大金を投入中の缶コーヒーが映っていた。
男は、直ぐに小銭を思い出した。
デニムパンツのポケットには昼間のお釣りがあったはず。
男は着替えもせずに部屋を出た。
満月の翌日。
まだ世界は明るい。
男は狭い道路を横切り、大通りの方へ向かった。
もう車も少ない時間。
一番近い自販機をスルーして、いつもと違う場所を探した。
考えていると、少し散歩してみたくなった。
歩きながら月を探してみる。
落ち葉をもてあそぶのに飽いた夜風につきあう。
ふいに出されたパスを受け、蹴り返す空き缶。
男はどこへ行こうか、すぐには決めかねた。
コンビニへ行くつもりはなくて、自販機だけを探すことにした。
こんな時、意外と見つからない。
やがて男は、通った覚えのない道に惹かれた。
街灯も弱々しい静かな通り。
その奥に一台見つけた。
たぶん自販機だろう。
不気味に木々が揺れる神社と、死んだような居酒屋の前を通り、待ち伏せしているような車が止まる駐車場を横切る。
そして、歩道へ降りようと右足を出した時だった。
男は襲われた。
突然の地盤沈下。
いとも簡単に巻き込まれた。
罠にハマった。
罰が当たった。
そんな後悔。
男は、いくつも身に覚えがあった。
しかし、それ以上何も考えることはできなかった。
わずか数秒で地下の層が現れると、そこに手をかけて逃れる間も与えられなかった。
男はアスファルトの断片に乗ったまま降下していった。
それは、あるはずのない階層へ運ぶエレベーター。
体験したことのない恐怖が、さらに体を硬直させる。
どこまで落ちて行くのか。
ようやく止まった時、男はその衝撃で後ろへ倒れこんだ。
頭を打ったのか、そのまま気を失ってしまった。
それから数時間が静かに経過した。
男は寒さで目を覚ました。
空が見える。
聴こえて来る鳥の鳴き声。
朝?
まだ空も寝ぼけたような色だった。
どうやら一晩、穴の底で気を失っていたらしい。
麻酔から覚める時もこんな感じだったかな。
男は後頭部に痛みを感じた。
右手の指で押さえてみたが流血はなかった。
両手で全身を恐る恐る確かめたが、骨折はしていない。
両腕には血が乾いて間もない擦り傷だけ。
上半身を起こそうとすると、背中と足の辺りで音がした。
何かが崩れるような感じ。
咄嗟に身構える男。
もっと深くへ沈下するかもしれない緊張感。
ここで初めて周囲にピントが合った。
周りはゴミだらけだった。
底を埋め尽くす色とりどりのゴミ。
その上に男は落ちたのだ。
というよりもここに到達した。
山のように積み上がってできたオブジェ。
分別されていないガラクタを敷き詰めたフロア。
なぜかコーヒーの空き缶が目立つ。
その中には見覚えのあるゴミがあった。
それは、かつて男が持っていた物。
土に還ることができない物から、目を背けたくなるような物まで。
男にはそれらが全て、自分が捨てた物に思えた。
「イタッ」
上から何かが落ちて来た。
コン、コン、コン……
目の前を落ち着き無く転がっていくのは、コーヒーの空き缶だった。
それは、地上から投げ捨てられた一品。
誰かが放り投げたはずなのに、男は助けを求めなかった。
そして、別の何かを思い出したように立ち上がった。
両足が少しだけガラクタに沈む。
頭上の出口を見上げると、いびつな円から覗いていたのは、今日という一日。
男はようやく脱出しようと試みた。
這い上がろう。
とにかくここから抜け出さなければ。 ~終わり
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『世界の果て~街へ』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
※物語はブクログのパブーにて電子書籍として配信しています。Kindle・Koboからも配信中!
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【画】
■タイトル(Title):『世界の果て~街へ』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン、鉛筆、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5サイズ相当の画用紙を使用。縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
※『短い物語P&D』を表す絵画は、主にリアル展示による公開です。
since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(14)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D『世界の果て~底へ』
汚れた歩道を空き缶が転がっていく。
風がひとり遊ぶ夜。
オレは歩いていた。
それは中心が移動するということ。
すなわち世界が動く。
要らないものは外へ放り出すのが決まり。
吸い殻は足下へ。
紙屑は後ろへ。
釣り銭は……任せた。
今日は出張。
宿泊しているホテルに戻る前に一杯。
契約先のメンバーと同期の仲間。
それなりの肩書きが心地よくもある席だった。
その帰り道、寂しく感じる街並があった。
夜空が、いつもより広い。
ただ高層ビルが少ないだけ。
それだけのことなのに、世界の果てがすぐそこにあるように感じる。
あの建物の向こう側には、何も無いんじゃないか。
好んで飲まないオレの足取りは仲間より少しだけまし。
だから、遠くを見ながらでも群れから遅れることはなかった。
そうやってしばらく歩いていた。
そして、何かにぶつかった。
いや、誰かに。
右肩に軽い衝撃。
そこまでしか覚えていない。
誰もが手を放す時が来る。
「お前とは縁を切る」
それでも“手を差し出す”ヤツがいると信じている男。
いなかったとしても、誰かが“手を差し伸べてくれる”と信じている。
そんな勝手な想い。
思い出せば、いつも一言余分。
目が合えばすぐに発火。
先に手が出る悪い癖。
偽りの握手で、手に入れたモノ。
企てた感動話。
人工の涙。
「戦場を想像することができますか」と、ナレーションに問われた時の不快感を思い出した。
日に日に増す怒りの旗を掲げて、オレだって戦っていたんだ。
永遠ってのがあるけど、オレには突然の終わりか。
だけど敗因なんて考えたくない。
今までの稼ぎだって数えたくない。
気取って歩いた道程が恥ずかしい。
もう先には道が無いらしい。
滝の如く落ちる先に海も無い。
下に見えるのは、憎しみで紅く震える炎。
煮えたぎる器を支えている。
見えそうで見えない中身。
この大地から見放された時、ここがオレの「世界の果て」らしい。
ここから堕ちるのか。
それとも、ここで思いとどまるのか。
誰かの声が聞こえてきた。
オレを何度も呼んでいる。
大丈夫だ、まだ戦える。 ~終わり
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『世界の果て~底へ』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
※物語はブクログのパブーにて電子書籍として配信しています。Kindle・Koboからも配信中!
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【画】
■タイトル(Title):『世界の果て~底へ』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン、鉛筆、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5サイズ相当の画用紙を使用。縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
※『短い物語P&D』を表す絵画は、主にリアル展示による公開です。
since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(13)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D『土に還る』
僕は悩み考える。
選択できない未来。
花となって咲くのもいいと思う。
けれど、僕は大地に降りたいと思っている。
羽根はなくても、僕たちは遠くへ運ばれる運命だから。
遺伝子がそうしなさいって言ってるみたい。
アイツらは、咲き誇ろうと必死だけど。
最近はどこもかしこも落ち着きが無い。
風も迷っている。
降りてもすぐにテイクオフ。
いったいどこへ運んでくれるのか。
旅する鳥や、運び屋の虫はいつも忙しい。
言葉を交わすことはないけれど、お疲れ様。
お忙しいところ悪いけど、僕をそろそろ運んでほしい。
あなたたちが頼り。
どこへいっても固く覆われていてダメになった世界。
それでも僕は諦めない。
人の邪魔をするつもりはないから。
悪役のまま終わるつもりなんてないんだ。
なんとか土に降り立って、また戻って来てみせる。
だから僕は、安息の地を必ず見つける。 ~終わり
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『土に還る』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:20
※物語はブクログのパブーにて電子書籍として配信しています。Kindle・Koboにて配信中!
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【画】
■タイトル(Title):『土に還る』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン(&鉛筆)、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5サイズ相当の画用紙を使用。縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
since August 25th, 2007/僕が出逢った景色から(12)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■短い物語P&D『坂をのぼれば』(2/2)
『短い物語P&D』は、とても短い物語と、それを表す絵画で構成されています。
連載ではなく、一話完結です。
日常という現実。
空想してしまうという現実。
夢を見るという現実。
それらが混在する混沌とした日々から生まれた物語。
時には共感できないエンターテインメント。
「かつてない時代を生きている今だからこそ、伝えたいことがあります。
当公演にアンコールはございませんので御了承下さい。
それでは間もなく開演です。」
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■短い物語P&D『坂をのぼれば』(2/2)
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【作話】
■タイトル(Title):短い物語P&D『坂をのぼれば』(2/2)
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
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【画】
■タイトル(Title):『坂をのぼれば~SCENE2』
■作家名(Artist):環樹涼(RYO KANZYU)
■制作年:2008
■画材:ボールペン、鉛筆、画用紙、スプレー
■作品サイズ:B5、縦19cm×横14cmの枠内に描画。
■販売価格:10,000円(税込)
※『短い物語P&D』を表す絵画は、主にリアル展示による公開です